今回はぶんか社コミックスから
出版されてる
全自動魔法【オート・マジック】のコスパ無双
「成長スピードが超遅い」と追放されたが
放置しても経験値が集まるみたいです
をレビューしていきます。
まず絵がかなり怪しいですね。
コスパ無双っていうのも中身をイメージできないし
経験値が集まるっていう表現も違和感があります。
とりあえず追放物みたいですね。
色々と不安ですが中身を見ていきます。
「次、アルト」とホスト崩れみたいな
見た目をした主人公が呼ばれてます。
というところで冒頭終了です。
「は?」って思いますよね。
私も思いました。
名前を呼ぶだけの冒頭になんの意味があるんですかね?
しかもカラーで。
主人公の変な髪形を読者に見せつけただけです。
これなら擦られ続けてもはや味もしないですが
追放シーンのワンカットを冒頭に
持ってきた方がいいんじゃないでしょうか?
蓋を開けたら中身がなにも入ってないよりも
味がしないガムが入ってた方がまだマシですよね。
…いや、どっちも救えないですね。
しかもフルカラーの見開きページに
作品タイトルすらも載せない手抜きっぷり。
出版社はこの作品に
どんだけ力入れてないんですかね?
とりあえず続きを見ていきます。
適性の儀とかいうので、15歳になると
魔法を覚えるっていういつもの説明です。
当たり前のようにいる幼馴染の女の子によると
魔法の系統と同時に使用できる
魔法の数もわかるとかなんとか。
同時に使用できる魔法の数…?
そんな設定必要なんですかね…?
そしてその結果で平民でも貴族になるとか。
家柄とか関係なくいきなり貴族になるんですね。
すごいですね。
主人公の父親もいい結果が出て
侯爵になったそうです。
平民から侯爵って…
なんかもうどんな世界観なのか
全然わからないですね。
私もこの辺の仕組みに詳しいわけではないので
あまりツッコまないですが
「新入社員が仕事できるから
いきなり副社長になる」
って感じでしょうか?
この辺の仕組みに詳しい人がいたらぜひ聞いてみたいです。
とりあえず作者的には
それだけこの適性の儀が大事だよってことを伝えたいみたいです。
そしてそんな儀式に向かう時にヒロインが
「こんな日でも同じ服なの?」
と少し不満顔です。
そんなヒロインに対して
「今日しか着ない服なんてコスパ悪いだろ」
と返します。
正直なところ、私も人生で1回しか着ない服に何万円もかける
というのはもったいなく感じてしまうので
この意見自体には納得してしまう部分もあるのですが…
でもヒロインが言ってるのは
「そんな売れないホストみたいな髪型してるなら
特別な日くらい少しはオシャレしたら?」
っていうことなので「今日しか着ない服を買え」
って言ってるわけじゃないんですよね。
なのでこの意見はそもそもズレてますね。
って思ってたらヒロインはヒロインで
「女の子がオシャレしてきたんだから褒めなさいよ!」
とか言い出します。
え、ヒロインがオシャレしてきたっていう話だったの?
全然文脈からそう読み取れないんだけど。
しかもなんか「コスパ厨すぎ!」とか言ってるし。
ネット用語を現実で使ってしまってる人を
見ているようでなんか痛いですね。
作者は現実でこんな言葉を使わないように
気を付けた方がいいと思います。
そして会話の流れはおかしいけど
とりあえず「褒めろ」って言われたから褒める主人公。
そしたら”ぼっ”ってなって”ぷしゅー”ってなります。
一体これは何を見せられてるんですかね。
そしてなんやかんやで儀式会場に着きました。
まずはモブで様子見です。
「魔法回路2」とのこと。
これは最低レベルらしいです。
それとは関係なく
“職業として花形の騎士や冒険者”
っていうワードが出てますけどどういうことなんですかね?
人気がある職業ってことですか?野球選手やパイロットみたいな?
魔法回路が2だと基本の結界魔法と
他に1つの魔法しか使えないから弱いってことみたいです。
なんか無駄にややこしいですが別にこの設定は
今後この作品に活かされることはないので忘れても問題ないです。
あとはなんか成長適性とかいうのを
ベラベラと喋ってますね。
物理魔法ってなんやねんっていうのは置いといて…
これは成長のしやすさ的なものらしいです。
これも別に作品にうまく関わってくる要素ではないので
そんな覚えなくてもいいです。
なんでこんな無駄にややこしくしたがるんですかね?
というわけでヒロインは魔法回路7でした。
そしてなんか成長適性も全部高いですね。
いつもの流れ過ぎてスルーしそうでしたが。
成長適性じゃなくて「魔法系統の適正」とか言ってますね。
数コマでいきなり設定を変えるのやめてもらっていいですか?
なんか何百万人に1人の逸材として持ち上げられてます。
そうなると主人公がどうなるかわかりますよね。
はい、魔法回路は1。
あとは全部最低ランクですね。
お疲れ様でした。
こんな結果だったのでもちろん家からは追放。
「オレはこれからどうやって生きていけば…」
ってなります。
親の顔よりも見たテンプレ展開ですね。
ただテンプレを垂れ流しておけば無味無臭で済んだのに
魔法回路だの成長適性だの付けたせいで若干臭いテンプレになってます。
そして色々と悲惨な結果だった主人公は
「ノースキル」として扱われ雑務を押し付けられています。
ノースキルってなんなんですかね?
戦闘職は常に結界魔法を使わなきゃいけないから
魔法回路が1だと他に魔法を使えない。
だから「ノースキル」ってこと?
文句を言いながらも言われた仕事をやる主人公。
「ノースキル」で就職したため
その日暮らしが精一杯だと思っていたそうですが…
現実は今日生きれるかギリギリの低賃金重労働だそうです。
それって「その日暮らし」で合ってるんじゃないですかね?
「魔法が使えれば浮かせて移動できるから楽なのに」って言ってるけど
魔法回路とやらが1でもあるなら魔法使えるんじゃないんですか?
結界魔法とか今使う意味ないし。
しかしコスパ厨の主人公はそんなことを考えもせずに
全て地道な肉体労働で片づけ家に帰れず職場に泊まるしかない状態に。
だいぶ効率悪いことしてますね。
そんな非効率な毎日を送っているコスパ厨の主人公の元に
ヒロインが訪ねてきます。
なんか励まされて元気が出ます。
励ましてる内容は薄っぺらいしどうでもいいのでカットしました。
そしてヒロインにちょっと励まされた主人公は
「日々の作業の効率化を図り
常に改善方法を考え業務遂行能力を養うようにした。」
とのことです。
これを見た全ての人がこう思うことでしょう。
「最初からやれ。」と…
そんな読者のツッコミをガン無視して時間に余裕ができた
主人公は初めて魔法の練習をしてみるそうです。
ちょっと頑張ればこんな余裕のある生活になるのに
全く努力もせずに毎日残業して家にも帰れない生活を送って
「効率!効率!」って言ってるのだいぶヤバイですね。
魔法回路があれば誰でも使える結界魔法を
とりあえず使ってみることにします。
そして「うおっ!本当に使えた!」という感想が出てきます。
こんな唱えるだけですぐに使える魔法をマジで1回も使ったことなかったんですね。
この主人公と作者が考える効率って一体なんなんでしょうか?
そして魔法を使ったから自動魔法とかいうのが覚醒したそうです。
なんか思い浮かべるだけで自動で
色んな魔法を使ってくれる魔法だそうです。
まず普通の人がどうやって魔法を使うのか知らないので
これがどのくらいすごいのかもわかりませんが。
さらに複数の魔法でも自動で使えるらしく
さらにさらに、この自動魔法で発動する魔法は
魔法回路を使用せずに魔法を使いまくれるそうです。
しかも自動で繰り返してくれる設定まで可能とのこと。
それはもうどうでもいいとしてなんでこんなプログラミングみたいな設定なんですかね?
読者目線でも普通にわかりにくくなるだけだと思うんですけど。
と、作品の設定をあらかた破壊して
「効率よくレベルを上げて冒険者になれるかもしれない!」
と主人公が意気込んだところで一区切りです。
うーん、なんというか超テンプレ展開でなにも面白くないのに
作者が変にややこしい設定を使いたがるせいで破綻しまくってますね。
まず主人公が目覚めた自動魔法とかいうのがユニークスキルとのことですが
「適正とは別にスキルがもらえる」なんていう説明は一切ないですし
このユニークスキルっていう存在が謎すぎるんですよね。
みんなそれぞれ個別のスキルっていうのがあるのか
それとも主人公だけなぜか別枠のスキルがあるのか
だとしたらそれはなんでなのか
その辺の説明が一切なく「ユニークスキルだ!」
って言われても納得できなくてご都合展開にもならない
レベルの付け足しにしか感じません。
主人公が自動で魔法を使いまくってレベルみたいなのが上がって強くなるってだけなら
魔法回路とか成長適性とかゴチャつかせなくても話は作れますよね。
せっかく作品の邪魔をしながら入れた設定も作り込みが甘すぎて
全然活かせてないっていう救えなさです。
そして少し唱えるだけで魔法を使えるのにそれすらもせずに
数ヶ月もの間、脳死で低賃金重労働を続けていた主人公を
「効率重視の知的な男」
として扱うのは無理があります。
この後の展開として
“寝てる間にスキルを使ってレベル上げができるか試したい”
っていう話があるんですが
「1日の1/5も意識を失っているのはもったいない」
とか言い出し、それに対して取ってつけたように
「さすが、コスパ厨」
と言わせてみたり、っていうやり取りを挟んで
「寝てる間に何かが暴発してしまうのが怖い」
とは言うものの
かと言って、毎晩少しずつ発動回数を増やしながら確認するのは
「効率が悪い」らしいです。
別に1時間くらい昼寝とかで試してみればよくない?
って感じで作者の考えの浅さがずっと付いて回りますし
そもそもずっと低賃金重労働で時間を無駄にしてきたお前が言うなって思いますよね。
だからもうこの作品の「コスパ無双」っていう部分が
崩壊してるので終わってるんですよね。
最後に本作を通してずーっと言いたかったことがあるんですよね。
それを言う前に最後に1シーン見ていただきたいんですけど
全自動魔法とかいうものを持ってるのに
いまだに雑用を続けている非効率的な主人公。
でも俺には全自動魔法があるとか言って
初めて覚えたプログラミングみたいな魔法の構文を作っていきます。
そして「自動魔法で雑務を片づけてる間にコスパよく知識を吸収だ!」
と、言い出します。
私が何が言いたいのかっていうと
この作者、ずーっとコスパの意味を履き違えてるんですよね。
コスパって「コストパフォーマンス(費用対効果)」の略なので
一番最初の「1回しか着ない服を買うのはコスパが悪い」は合ってますが
それ以降ずっと間違えてます。
寝てる時間がもったいないとか
待ち時間に勉強をするとか
こういうのは「タイムパフォーマンス(時間対効果)」の略であるタイパです。
そもそも私はコスパとかタイパとかっていう表現は
意識高い系みたいな感じがしてそんなに好きではないのですが
それを間違って使ってる人は痛すぎてもっと嫌ですね。
「少し意味を間違えて使っちゃった」っていうくらいなら全然いいんですけど
この「コスパ」ってワードがタイトルにもなってますからね。
その意味を理解してないっていうのは浅いとかを通り越して正気を疑います。
そして改めてタイトルを見てみると
全自動魔法【オート・マジック】のコスパ無双
「成長スピードが超遅い」と追放されたが
放置しても経験値が集まるみたいです
まず「コスパ無双」が意味わからないし
作中でもコスパの意味を間違えてる。
「成長スピードが超遅い」とか言われて追放されてない。
どっちかっていうと「ノースキル」って言われてる。
「放置しても経験値が集まる」というのも表現に違和感がある。
「経験値が貯まる」の方が適切。
ということで0点ですね。
まとめると
「”コスパ”とか”プログラミング”っていう言葉を覚えた
小学生か中学生がなんか書いてみた作品」
というところですかね。
読みたい人は読んでみたらいいと思います。
それではまた。
この記事で使っている画像は全て
全自動魔法【オート・マジック】のコスパ無双/
ぶんか社コミックス
に帰属します。
コメント
コメント一覧 (2件)
この作者は[シュレーディンガーの猫]を書いてます、設定はめちゃくちゃです
すいません、間違えた、「シュレーディンガーの猫」は別作者です、この作者のは「倍返し」